2023年1月 地固め療法・1クール目【副作用について】

闘病記【発症~治療】

寛解導入療法での副作用

抗がん剤治療と聞いて気になるのはやはり副作用ではないだろうか。

最初の入院で受けた治療は寛解導入療法というもので、プレドニンというステロイド剤と、スプリセルという抗がん剤を服用した。今から思えばこの時も副作用はあったのだが、とにかく体調が悪かったため、それが副作用だと認識する余裕がなかった。

寛解導入療法でどんな副作用があったのか。改めて考えてみた。

一つ目は高血圧だ。

最初の入院前は150台以上が続き、脈拍も常時100を超えていた。その時は加齢によるものだと思っていたが、おそらく白血病を発症していたからだろう。問題は、治療が始まってからも血圧が160~180台を行ったり来たりしてなかなか下がらなかったことだ。

医師からは、抗がん剤により高血圧になることがあると説明を受けた。しばらく様子を見たがいっこうに血圧が下がらないため、アムロジピン5mgが処方された。即効性はなかったが、徐々に血圧は下がり、年末年始の一時退院中に血圧が100を切ることが多くなったため服薬を中止した。その後も血圧は安定しているため降圧剤は使用していない。

二つ目は便秘だ。

最初の入院で私は人生で初めて便秘を経験した。環境が変わったことや食欲不振だったせいもあるだろう。それでも入院して5日間、まったく排便がなかった。下剤を飲んでも反応がない。下痢になることはしょっちゅうあったが、便秘は初めてだった。便秘は便秘で辛い。6日目にようやく排便があり、それ以降はほぼ毎日出ている。

抗がん剤治療をすると副作用として便秘になるとのことだ。当分抗がん剤治療が続くため、パンテチン、酸化マグネシウム、ラグノスゼリーという3種類の下剤を継続して服用している。

三つ目の副作用は食欲不振

これは抗がん剤の影響というより、入院してすぐに服用し始めたステロイド剤の影響が大きいと思う。ステロイドにより身体のバランスがいったん崩れたため、とにかく辛かった。腹水がたまり、食べられない時期が続いた。退院するころには食欲も戻り、退院中も健康な時と同じくらい食べることができた。今回の入院でも食欲が落ちている感じはない。吐き気や嘔吐もない。

四つ目の副作用、知覚過敏

年末年始に一時退院して気づいたことがある。アイスクリームを食べようとしたら、無茶苦茶歯に染みたのだ。入院中はあまり冷たいものを食べることがなかったため気づかなかったようだ。大好きなアイスクリームを食べるのに苦痛を感じるなんて、と私はショックを受けた。

年明けの外来受診時にそれを伝えておいたため、今回の入院中に歯科受診することになった。歯科医によると、副作用の一覧には載っていないが、知覚過敏になる人が時々いるとのことだ。気になるようなら歯にコーティングをして症状を和らげることもできると言われた。入院中に食べる給食にそこまで冷たいものはないため、コーティングはせず、様子を見ることにした。

以上が最初の入院で経験した副作用だ。ちなみに今も続いている症状は知覚過敏だけ。便秘については治っているのか不明だが、抗がん剤が始まると便秘になるから飲んでおいた方がよい、とのことで下剤を飲み続けている。

地固め療法1クール目 副作用はあるのか

さて、1クール目の抗がん剤投与が終了し、定期的に血液検査をして血球の値を確認する日々が続いている。

投与終了から5日目。それまで基準値内だった白血球の値がいっきに下限値を下回った。血小板の値も低い。言われていた通りだ。そしてその3日後にはさらに下がり、白血球の値は480。底をついたと思われる。感染しやすい時期だ。

私はクリーンルームと呼ばれる無菌室にいる。といっても部屋の出入りに制限はなく、一般の部屋の人と同じような生活を送っている。白血球が底をついたこの時期も、部屋の外に出ることは許可されている。

底をついた白血球は徐々に回復していくそうだ。白血球を増やす薬も投与されている。特に副作用はない。

前回の入院と違い、今回は食欲があり、身体も動かせる。つまり、元気な人が病院に閉じ込められているのと同じ状態だ。私は暇を持て余した。

入院中、他の人は何をして時間をつぶしているのだろう。

この頃からそう思うようになった。昼寝をすると夜寝られなくなるため、昼間はなるべく起きていたい。テレビはつまらない。YouTubeも飽きた。趣味がすべてアウトドアというのも考えものだ。

私は病室でも楽しめる趣味はないか考えた。ナンプレ、塗り絵、編み物…いろいろ候補があがったがどれもしっくりこない。結局、読書くらいしかないな、という結論に至った。昔はよく本を読んでいた。好きな作家もいる。退院したら古本でも買いに行こう、そう思いインターネットで読みたい本を探した。

暇な時間はゆっくりと過ぎていった。向かいのベッドの人は毎日嘔吐し、一日の大半を寝て過ごしているようだ。それに比べると、やることがなくて退屈だと思えるのは贅沢な悩みのように思えた。

白血球は底をついた翌日から徐々に回復している。このまま副作用なく数値が安定すれば予定通り3週間で退院できる。そう期待していた矢先だった。やはり、そんな簡単に事は運ばない。白血球の回復に伴う副作用が現れたのだ。

続きは次回のブログで

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