2023年10月 退院後の生活【外来受診】

闘病記【骨髄移植】

3週間に一度の外来受診

骨髄移植が終わって7月上旬に退院をした後、8月に再入院を挟み、9月までは週1回の外来受診が続いた。そして10月から3週間に一度の受診になった。

受診では体調を聞かれ、必要に応じて薬が追加されることはあったが、基本的に処方内容に大きな変化はない。

抗がん剤、免疫抑制剤、感染予防の薬、そして8月の入院で追加されたステロイドが主な薬だ。

抗がん剤は骨髄移植前にいったん中止になり、9月下旬から再開された。これは向こう2年は飲み続けなければならない薬だ。

免疫抑制剤はプログラフ顆粒0.2㎎を1日4回飲んでいる。徐々に服用回数を減らしていき、中止になれば食べ物の制限などが緩和される予定だ。

感染予防の薬は何種類か飲んでいる。ラベプラゾール、ゾビラックス、モンテルカスト、シタフロキサシン、ダイフェン、イトラコナゾール。これまでに獲得した免疫は骨髄移植によりゼロになってしまったのだから、これだけの薬を飲まないと何らかの菌やウィルスに感染してしまうというわけだ。

最後のステロイドは8月の入院で追加された。入院してすぐは点滴で入れていたが、症状が劇的に改善したこともあり、すぐに飲み薬に変わった。最初は1日に12.5㎎という量を飲んでいたが、その後10㎎→9㎎→7.5㎎と減量し、10月の受診で5㎎まで減った。

プレドニンは急に中止すると副作用が出やすい。時間をかけて少しずつ減量していくものだ。特効薬という意味では本当にありがたい薬なのだが、中止した後の離脱症状的なものにこれまで何度も苦しんだ。

初めてその離脱症状を経験したのは今年の1月だ。去年の12月、最初の入院は緩解導入療法というもので、大量のステロイドが体内に入った。それを徐々に減量し、年末に退院する時に中止になった。そして年が明けて1月の入院から地固め療法が始まり、抗がん剤投与の際にステロイドも一緒に入れられた。この時点で特に身体に何も異常はなかった。

おかしいな、と思ったのは1月末ごろ、仮退院するかしないかという時だ。身体のあちこちの関節やら筋肉が痛くなってきたのだ。かかとも痛くて歩くのに支障が出た。インソールを敷いてみたがまったく効果がなく移動に苦労したのを覚えている。

そんな激痛がいっきに治る。次の入院でまた抗がん剤と一緒にステロイドが入れられたからだ。

あの時はなぜ関節や筋肉が痛くなるのか、そしてなぜ入院するとそれが治るのかわからなかった。医師に言っても、なんででしょうね、続くようならリウマチの検査をしてもいいですが、という感じで取り合ってくれなかった。

とある看護師に相談した。その看護師の見解が正しいのではないかと思っている。

ステロイドは副腎で作られる副腎皮質ホルモンだ。それを薬として使うと体内の炎症を抑えたり、免疫力を抑制したりするのでさまざまな治療に使われている。いったんステロイドを使用すると副腎は自分でホルモンを作らなくてもいいのだと勘違いしてしまうのだ。そして使用を中止しても怠け癖が抜けずホルモンを作らない。そうすると倦怠感や関節痛、食欲不振などの離脱症状が出てくる。もちろん、これは期間限定で、しばらくすると副腎も気づくのだ。やばい、ホルモンを作らないと、と。

このような説明だった。

私の関節痛の周期を考えると、まさにステロイドが原因だと思える。原因がわかれば安心だ。時間は多少かかるが、そのうち治るという予測ができる。

今のところ減量しても身体に異変はない。とても順調だ。

最近気になっているのは身体の痒みくらいだ。骨髄移植後も掻痒感で夜寝られないことがあったが、最近また症状が酷くなってきた。今回の受診でかゆみ止めの飲み薬と塗り薬を出してもらった。痒みというのも移植後の合併症の一つなのだろう。私の症状はGVHDと呼べるほど酷いわけではないが。

納豆はだめです

9月終わりの受診時にお酒を飲んでもよいか尋ねた。酔わない程度なら多少飲んでもよいというのが医師の回答で、私はさっそくその晩キンキンに冷えたビールを飲んだ。

これがおいしくなった。私の記憶の中のビールはあんなにもおいしくて、毎晩毎晩飽きることなく飲んでいたのに。記憶違いではなく、私の味覚がおかしいのだろう。その後も試しに飲んではみたが、やはりおいしいと思えず、このままお酒をやめてもいいかなと思っている。

今回の受診では他の食べ物について確認をした。

入院中に病院からもらったパンフレットには、食べてはいけない物リストが載っている。刺身などの生物、生野菜、生卵、などなどはダメですよ。作ってから2時間以内に食べてください、作り置きはだめですよ、云々。

全部律儀に守っていたら気がおかしくなりそうなくらいだ。

さすがに刺身や生卵を食べようとは思わないが、ちょっとくらいいいのでは、という物もあった。それが納豆だ。私の好物だ。1人暮らしをしていた時は夕飯を作るのが面倒で、納豆ご飯だけで済ますことがあった。

昼間は彼氏さんがいないので、納豆が食べられれば楽だな、と思ったのだ。

でも、納豆はダメだとはっきりと言われた。寛容な医師が言うのだから、これは食べたら命取りになると危機感を抱いた。

他に聞いたヨーグルトは食べてもよいという。

食べてはいけないものリストに載っている物すべてが絶対に絶対にダメというわけではない。感染のリスクがあるというだけだ。食べても感染しなければいいのだ。全ては自己責任ということになる。

とりあえず、絶対にダメなものリストに納豆が入っていることがわかった。

自分で判断せず、こうやって一つ一つ医師に確認した方が良い。他にも聞きたいことはあるのだが、また次の機会にしよう。

※血液検査の結果※

10月外来受診基準値
AST2313~30
ALT357~23
LD189124~222
LDLコレステロール17565~163
白血球5,4603,300~8,600
赤血球301万386万~492万
ヘモグロビン10.511.6~14.8
血小板12万3,00015万8,000~34万8,000
網赤血球1.790.3~1.1%
LDLコレステロール値が高いのはプレドニンを服用していることが原因と言われた。

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