2022年9月中旬【白血病の初期症状~未知の腰痛~】

闘病記【発症~治療】

2022年9月中旬 腰に激痛が走る。

自分が白血病かもなんて普通はそんなこと疑いもしない。いつかは死ぬけどそれは遠い未来の話。
健康にも気を使っているし、これまで病気らしい病気になったことはない。
だからきっとこの先も病気にならない。

「私は大丈夫!」

何の根拠もないのに、自分は健康で長生きするんだという自信があった。
それなのに、それが覆される日が来るなんて。

2022年9月中旬

その痛みは突然、そして、強烈に私の腰部を襲った。

「どーーん、どーーん」と等間隔でやってくる。
まるでハンマーで殴られているかのような痛み。

「なんだこの痛み?」

困惑した。
動けない。
息をするのも辛い。

そして、ただその痛みが過ぎ去るのをじっと待った。

痛みは1分ほど続いた後、ぱたり、と止んだ。

「何だったんだろう。」

もともと腰痛持ちの私にとって腰が痛いなんてしょっちゅうだ。

でも今回の痛みは、’何かが違う’、そう私の直感が囁いた。

それでも痛みが去ってしまうと、目の前の仕事に追われ、自分の中のアラートは解除されていた。

ただその’未知の痛み’は、その後も1日に何度かやってきて私を苦しめ、不安にさせた。

そして私は一つの結論に達した。

「これは事故の後遺症だ。」

半月ほど前に車をぶつけたのだ。

以前事故にあった時も、半月後に首が痛くなりひどい頭痛に悩まされた。
それを思い出したのだ。

短絡的だった(と後から思う)。

会社の同僚は痛みに苦しむ私を見て、
「膵臓の病気とかじゃないよね?一度内科で診てもらったら?」
と心配してくれた。

すでに後遺症だと決めつけていた私は、
「事故の後遺症だよ」とその時は流した。

それからも何の前触れもなく訪れる未知の痛みに、私は少しずつ不安になった。

事故の後遺症?整形外科を受診する。

「MRIでも撮ってもらおうかな。」
仕事中にふと、そんな言葉が口から洩れた。

それを聞き漏らさなかった同僚は、
「今日行って!〇〇整形外科はどう?」
とかなり前のめりだ。

本当に心配してくれていたのだろう。ありがたいことだ。

私は事故の後遺症だと完全に決めつけていた。
そのため整形外科に行って骨に異常がないか診てもらおうと思ったのだ。

さっそくその〇〇整形外科に電話し、予約はいらないこと、MRIの費用が5,000円かかることを確認した。

その日のちに整形外科へ行った。

予約はいらなかったが今日行かないと同僚に怒られそうな気がしたのだ。

混み合っていたが意外と早く診察室に呼ばれた。

「どうされましか。」

私はこれまでの経緯を説明した。

「どーーん、どーーーんと今までにない感じの痛みが急に来るんです。息ができないくらいの。それが1分くらい続いて。1日に何回も。」
と、いかに普通じゃない痛みかを訴えた。

だがその悲痛な訴えは医師には響かなかった。

「まぁ、多分大丈夫だと思いますよ。しばらく様子を見て…」

まずい、このままでは終わってしまう。
何か成果をあげて帰らねば。

「MRIを撮ってもらえないでしょうか。」
私は医師に恐る恐るお願いした。

いや、それはお願いではなく決定事項だ。今日は何が何でもMRIを撮らないといけない。

「いいですよ。」
と意外とあっさり、MRIをオーダーしてくれた。

人生で初めてのMRIだ。

検査室に入って思い出した。私は閉所恐怖症だった。
不安で冷や汗をかいたが、場所が腰だったためそれほど閉塞感を感じることはなく無事終了した。

再度診察室に呼ばれMRIの結果が伝えられた。

医師の予想通り骨には何の異常もなかった。
ほっとしたが、それと同時に不安が強くなった。
原因がわからないことほど不安なことはない。

「湿布を出しておきます。痛みが治まらないようならまた来てください。」
ありきたりではあるがそれが妥当な対応だろう。

その晩、さっそく湿布を貼って寝た。
翌日は湿布の効果だろうか、腰痛が楽になっていた。

もちろん、その後も激痛は1日に何度も起るのだが。

ほとんどの病気がどこかの段階で症状が出る。
私が罹患した急性リンパ性白血病にもさまざまな初期症状があるようだ。

腰痛もおそらく初期症状だったのではないかと思う。
その体からのサインに私は気づけなかった。

この後、完全に単なる腰痛だと思い込んでいった私は迷走を続けることになる。

続きは次回のブログで。

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