2022年11月2週目 耳鼻科受診する。
ある朝、突然現れた首のこぶ。
熱を持ち、触ると痛い。
その晩に38度台の発熱もあり解熱剤でなんとか熱は下げたが、一応医者に診てもらおうと思い、翌日耳鼻咽喉科を受診した。
名前を呼ばれ診察室に入る。
「どうされました?」
白髪の医師が尋ねる。
「首が腫れまして…」
「ちょっと見せてね」
そう言うと私の腫れあがった首を覗き込んだ。ちょんちょん、とそのこぶの辺りを押す。
「痛っ、先生、痛いです。」
「あー、これは筋肉だね。」
「筋肉ですか?」
なんとなく、腑に落ちない私。
「そう、筋肉。湿布出しておくね。」
そして会話が続く。
「ピアス、3つも開けてるの?」
「あ、はい。若気の至りで…」
「開けない方がいいんだけどねー」
その医師の関心はすでにこぶからピアスに移っていた。
ちなみに、ピアスを開けたのは5年前、すでに40半ばに差し掛かっていた。若気の至りでもなんでもない。
そんな事を思っているうちにピアスの話も終了した。
「一応、血液検査しておこう。抗生剤と鎮痛剤も出しておくね。」
診察は5分とかからなかった。
その場で看護師に湿布を貼ってもらい、別の場所で採血された。
「血液検査の結果は数日かかります。来週また聞きに来てください。」
個人の病院のためすぐには結果が出ないということだった。早めに知りたいと思ったがしょうがない、何か異常が見つかれば連絡が来るだろう。
私は深く考えず仕事に戻った。
仕事中も首のこぶが気になる。事故の後遺症か、それとも仕事の疲れか。
首のこぶは’筋肉’と言われた。そこで私は接骨院に行くことにする。
そうだ!筋肉なら接骨院に行ってみよう!10月は週に2,3回鍼に通っていたが最近は足が遠のいていた。
ぎっくり腰になった友人が話していた接骨院。1回で治ったと言っていた。そこに行ってみよう!
仕事を定時で終わらせ、受付終了間際に滑り込む。
まずは電気を流し、次はベッドの様なものに寝てローラーで体の裏面をぐりぐりされた。
最後がマッサージだ。当然、首のこぶに話題が及ぶ。
「こんなの初めて見ました。」
私も初めてです。
「今日は初回なので優しめにやっておきますね。」
そう言うと、首のこぶをめがけて渾身の一撃。
「痛いっっっ」
脂汗が出る。
全然優しくありませんよ。
なおも首への攻撃は続く。
ぐりぐり
ごりごり
痛い、とにかく痛い、でもこの痛みに耐えれば治るはず。
私は希望を持ちながら、その拷問に耐えた。
最後には首をふいに捻られ、「ごきごき」という音が脳みそを貫通。
初回の治療が終了した。
なかなかの荒治療だった。でも、治ればいい。
実は早急に体調を戻したい理由があった。
11月第2週の週末、登山とキャンプを計画していたのだ。
キャンプ場の近くに登山口があるため、早朝から登山をし、下山後にそのままキャンプを楽しもうという一石二鳥のプラン。
さすがにこの体調で登山は無理か。せめてキャンプだけはやりたい。
キャンプは久しぶりだった。11月はキャンプをするのに最高のシーズンだ。
熱が出ませんように。首のこぶが治って体調も戻りますように。祈るように接骨院を後にした。
接骨院で揉まれた後にまた熱がでる。
その晩体のほてりを感じて体温を測ると37.8度。また熱が出た。
体もだるい。
この頃はずっと彼氏さんの家に泊まっていた。会社の往復も彼氏さんの送り迎えだ。なんとか1日会社にいるが少し動くと脈拍が上がる。すぐにしんどいと感じる、そんな毎日だった。
そして発熱と首の腫れ、もはや初期症状の域を超えている。
それなのに解熱剤でなんとか熱を下げ、首に湿布を貼り、週末のキャンプを決行しようとしている。
まだ気づかない、こんな状態になっても。
さて、その週末がやってきた。
続きは次回のブログで
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