2022年11月4週目 寛解導入療法【動けない日々】

闘病記【発症~治療】

ステロイド治療が始まる。

入院2日目

入院初日、外来の診察室で今後の治療について説明を受けた。それによると今日から始める治療は「寛解導入療法」というものらしい。

2日目の朝、ステロイド剤が渡された。「プレドニン5㎎」という小さい粒。これを朝8錠、昼6錠、夕4錠服用するとのこと。小さい粒だが結構な量のステロイドを体に入れることになる。

プレドニン5mg

これを飲んでどうなるのか。そんなことを考えている余裕はなかった。私はただ言われたとおりに服薬し、点滴や輸血などされるがままに治療を受けた。

体はもう限界を超えようとしていた。部屋の中にあるトイレまで歩いていくのが精いっぱいだ。ご飯はベッドサイドのテレビ台まで運んでもらえるが、だるい身体を起こして食べる気になれない。

視界はもやがかかったように見づらく、何をするにも現実味がない。まるで夢の中にいるような感覚だ。指先にも力が入らない。自分の指なのに誰かに操られているかのようだった。プレドニンの小さい粒をPTPシートから出す。それがうまくできず床に何度も落とした。

さらに熱は37度台後半から下がらない。常に身体がほてっている。11月も終わりだというのに私はTシャツを着ていた。それでも暑くて夜中に布団をはぎ、汗をかきながら寝ていた。

そんな均衡が崩れた私の身体はまるで古い機械のようだ。動かそうにも錆びついてうまく動かない。

そういうわけで私は1日の大半をベッドの上で過ごした。

動けない日々が続く。

入院3日目には腹痛も加わった。左側のどちらかと言えば背中に近いほうがズキン、ズキンと疼くように痛む。入院前からあった頭痛は悪化し頭が割れそうだ。鎮痛剤を飲んでも効いているのかどうかわからない。

なんとか口にしていた固形物も受け付けなくなり、寝ながらパウチゼリーを流し込む。給食は手を付けないまま下膳された。

そういえば先生が、「プレドニンで腫瘍を壊しているからこの数日は辛いと思います。」と言っていた。その通りだ。

最初は鎮痛剤だけで様子を見ていた先生も頭痛と腹痛で苦しむ私の様子を見て何もしないというわけにはいかなかったようで、血液検査と腹部CTのオーダーが入った。CT検査室は1階にある。私はそこまで歩いていくことができない。車いすでの移動になる。何をするにも時間がかかる。できれば何もしたくない。寝ていたい。

そんな辛い思いをして撮ったCTだったが、結果は異常なし。「プレドニンが思った以上に効きすぎて
バランスが崩れている。」というのが先生の所見だ。

今は耐えるしかないのか…

その夜、また腹痛と頭痛に襲われた。軽めの鎮痛剤(アセトアミノフェン)では全く効かない。痛みで眠れない。私は躊躇したがナースコールを押した。そして強めの鎮痛剤を点滴から入れてもらった。

しばらくすると意識が朦朧としてきた。夢と現実の狭間にいるような、なんとも言えない気持ちの良い感覚に陥った。違法薬物を使用したらこんな感覚になるのだろうか、とふと考えた。痛みはすーっと消え、その気持ちの良い不思議な感覚は数時間続いた。

これは癖になる。

夜中に輸血もされたはずだが記憶が定かではない。気づいたら朝になっていた。入院4日目の朝だ。体調は相変わらず最悪だった。鎮痛剤も切れ腹痛も頭痛も戻ってきた。こんな日があと何日続くのだろう。

心配する彼氏さん

面会は禁止。私からの連絡がないと状況がわからない。病室内での電話は禁止されている。かといって所定の場所まで歩いていくことはできない。目を覚ました時に何とか携帯を手に持ち、LINEで状況を伝えた。

このように最初の週は身体のすべてのバランスが崩れ寝たきりの毎日だった。

さて、初日に受けた骨髄検査の結果がそろそろ出る。それにより私は間違いなく白血病だとの確定診断を受けることになる。そして骨髄移植が必要かどうかも判明するのだ。

どちらでもいい。運命を受け入れるだけだ。

私はまな板の上の鯉なんだ。

続きは次回のブログで

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※血液検査の結果※

入院初日入院4日目基準値
白血球3万5,0001,0403,300~8,600
赤血球310万227万386万~492万
血小板2万7,0001万5,00015万8,000~34万8,000
AST1707113~30
ALT1781627~23
LD28242258124~222
尿素窒素14.466.68~20
血清クレアチニン0.721.570.46~0.79
白血球はすごい勢いで減少している。これはプレドニンにより腫瘍が壊されていっている証拠である。赤血球、血小板は基準値を大きく下回っているため、毎日のように輸血をしていた。肝臓の数値は改善傾向にあるが、一方で腎機能の低下が顕著だ。先生が言うようにかなりバランスが崩れている状態だ。

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