2023年9月 退院後の生活【ウィッグは要らない?】

闘病記【退院後の生活】

毛が生えてきた

不本意ながら8月に入院し、奇跡的に(?)復活した私は退院後、元気に過ごしている。

食欲はすっかり戻り、彼氏さんと同じものを食べることができるので夕飯が楽しいものになった。

洗濯や料理などの家事をやるのもまったく苦ではない。

なんなら動き足りず、夕方日が沈んでから散歩にも出かけている。入院前に杖代わりに使っていた登山用のポールはもちろん要らない。最初は1km程度だったが、すぐに3kmほど歩けるようになった。

入院は大嫌いだが、今回ばかりは入院してよかったと思う。

私の体を劇的に回復させたのはステロイドだ。今も服用している。少しずつしか減量できないので、しばらくは服用するだろう。

全て良い方向に向かっていると感じる。

体調もさることながら、髪の毛が知らないうちに生えていたことにはびっくりした。骨髄移植後に脱毛し、ずっと帽子を被っていたので気づかなかったのだろう。

8月の終わりごろ、帽子を取り、ふと鏡の中に映る自分を見て驚いた。脱毛し、かなり薄かった状態で記憶が止まっていたのだが、いつの間にか黒い部分が増えていた。

外来受診の時に医師が私の髪の毛を見て「やっぱり若いですね。結構生えてきましたね。」と言っていた。そう若くはないのだが。おそらく高齢になると生えるのがもっと遅いのだろう。

屋外は暑い。薄めの帽子でも被っているとすぐに汗をかき不快だ。帽子がなくても気にならないくらいには生えてきたため、外出するときは坊主頭を楽しんでいる。大きめのイヤリングも新調した。結構オシャレなのではないかと思っている。

脱毛すると髪質が変わることがあるそうだ。今はまだまだ短いため髪質についてはわからない。白髪が増えたという印象はない。ちなみに自家移植をした知人は50代後半なのだが、私よりも生えるのが遅く、白髪も増えたと言っていた。

髪の毛のほかに抜けたのはまつ毛だ。髪の毛よりも1か月くらい遅く抜け始めた。骨髄移植から1か月半くらい経った頃だったと思う。ただ、いったん全部抜けたのだが、すぐに次のまつ毛が生えてきたので、それほど気にならなかった。今ではすっかり元の長さ、元の量のまつ毛に戻っている。

そういえば、私のドナーは男性で、移植前の説明の時に、もしかしたら眉毛が濃くなるかもしれないと言われたのだが特に変化はない。

とにかくすべて順調だ。

2023年6月中旬
2023年9月上旬

ウィッグをカットする

骨髄移植をすると必ず脱毛すると言われたため、ウィッグを買おうかどうしようか迷っていた時期があった。この際だから普段ならやらない髪型を楽しむのもありだと思ったが、脱毛は一時的なものだ。助成金があるとはいえ、本当に必要なのかと考えると二の足を踏んだ。

夏は暑い。薄手の帽子でも暑いのだから、ウィッグを被って外出したら蒸れて頭皮がやられるのではないかと思った。これが真冬の時期であれば、もしかしたら迷わず買っていたかもしれない。

そもそも外出頻度は低い。仕事をしているわけではない。外出は週に1回の受診とスーパーに買い物に行く程度だ。わざわざウィッグを被って行くほどのものではない。

というわけで、迷いに迷った挙句、私はウィッグの購入を見送った。6月のことである。骨髄移植が終わり、まだ入院していた時だ。

でも私の手元にはウィッグがある。

インドに住む姉が、遠方で何もしてやれない代わりに、ウィッグをプレゼントすると言ってくれたのだ。

もらえるなら、というわけでその好意に甘えた。

人毛は日本だと高価だが、インドではかなりお値打ちだそうだ。髪型もリクエストできる。ちょうど日本に帰ってくる予定があったため、出来立てほやほやのウィッグを病院まで届けてくれた。

セミロングくらいの長さで、色は濃い茶色。ずっとショートヘアの私がそのウィッグを被ると雰囲気がガラッと変わる。

これはこれで面白い。

ただ、そのまま使うにはちょっと不自然な出来栄えだった。これは他のウィッグでも言えることだ。知人もネットで数個ウィッグを買ったそうだが、長さや前髪などを美容院でカットしてもらったと言っていた。

退院したときは真夏だったし、そもそも体調が悪すぎて外出できなかったため、ウィッグはクローゼットの中に入れたままになっていた。

せっかくもらったし、秋になればウィッグを被っても暑くないだろうと思い、行きつけの美容院で自然な感じになるようにカットしてもらった。

結論から言うと、カットをしても使い物にならなかった。

インド人の髪質のせいなのか、ウィッグを作る技術の問題なのかわからないが、どう修正を入れても不自然極まりないのだ。

これなら坊主のほうが100倍良い。

というわけで、カットしたウィッグは一度も被ることなく可燃ごみとなった。

カットした後のウィッグ

不自然なウィッグではなくても、結局面倒くさくて被らなかっただろう。帽子で事足りるのだ。

仕事をしている人やウィッグをオシャレとして楽しみたい人は購入してもよいと思う。もしくは、帽子付きのウィッグは簡単で良いと知人が言っていた。

私はそのいずれでもなく、いつの間にか毛も生えてきたため、ウィッグは買わなくて正解だった。

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